ご自宅の洗濯機にある「自動槽洗浄」というボタンや表示、気になったことはありませんか?
「これって毎回やったほうがいいの?」「勝手に水を使われて水道代が高くならないかな?」と不安になり、結局使わずじまいのまま……という方も多いかもしれません。
実は、この機能を正しく使うだけで、面倒なカビ取り掃除の手間が劇的に減らせるんです。
説明書を引っ張り出してくるのは面倒ですよね。この記事では、スマホを見ながらその場で設定できるように、パナソニック洗濯機の「自動槽洗浄」のやり方をわかりやすく解説します。
- 自動槽洗浄と、年に一度の槽洗浄コースの決定的な違い
- 【機種別】スマホで見ながらできるカンタン設定手順
- 気になる水道代・電気代のリアルなコスト検証結果
- 洗剤は必要なのか、やってはいけないNG行動とは
パナソニック洗濯機の自動槽洗浄やり方とコースの違い

まず最初に、多くの人が混乱してしまうポイントを整理しましょう。パナソニックの洗濯機には「自動槽洗浄」という機能と、「槽洗浄コース」という運転モードの2つが存在します。名前は似ていますが、この2つは「やる目的」も「頻度」も全く別物です。
ここを勘違いしていると、「何時間経っても終わらない!」「洗剤を入れるタイミングがわからない」といったトラブルになってしまいます。あなたが今やりたいのは、毎回の洗濯のついでに行う「予防」ですか?それとも、溜まった汚れを落とす「大掃除」ですか?それぞれの違いと、具体的な操作方法を見ていきましょう。
違いを解説!自動槽洗浄と槽洗浄コース【早見表】

「自動槽洗浄」と「槽洗浄コース」。この2つの違いを一言で言うなら、「毎日の歯磨き(予防)」と「歯医者さんでのクリーニング(治療)」くらいの違いがあります。
以下の比較表で、その違いを確認してみてください。
| 項目 | 自動槽洗浄 | 槽洗浄コース |
|---|---|---|
| 目的 | 黒カビの発生を「予防」する | 発生した黒カビ・汚れを「除去」する |
| 頻度 | 毎回(洗濯のたびに自動) | 月1回(簡易)〜年1回(本格) |
| 所要時間 | いつもの洗濯 +約1〜3分 | 約1時間 〜 11時間 |
| 洗剤 | 不要(すすぎ水を利用) | 必要(クリーナーや漂白剤) |
| 操作 | 一度設定すればずっと自動 | その都度コースを選んで運転 |
ここが結論です!
- 自動槽洗浄:設定を「ON」にしておけば、毎回の洗濯ですすぎの水を使って勝手に掃除してくれます。洗剤を入れる必要はありません。
- 槽洗浄コース:専用の洗剤を入れて、数時間かけてつけ置き洗いをするモードです。半年に一度などのメンテナンスで行います。
「自動槽洗浄」は、すすぎの行程で洗濯槽を通常より高速で回転(約3倍)させ、その強力な遠心力で水流を作り出し、黒カビの発生原因となる洗剤カスや皮脂汚れを外槽の内側から洗い流す仕組みです。追加の水を新たに給水するのではなく、すすぎ行程の水を再利用するというのが非常に賢いポイントです。
一方、「槽洗浄コース」は、すでに発生してしまったカビやニオイを取り除くためのものです。長時間洗剤液に浸け置くことで、頑固な汚れを分解します。もし今、洗濯機からイヤなニオイがしているなら、まずは「槽洗浄コース」でリセットしてから、「自動槽洗浄」でキレイをキープするのが正解です。
【機種別】自動槽洗浄を毎回設定するやり方

それでは、毎回の洗濯でカビ予防をしてくれる「自動槽洗浄」の設定方法を詳しく解説します。一度設定してしまえば、解除するまでずっと有効になりますので、今すぐスマホ片手に操作してみてください。
機種によって操作パネルが異なります。「液晶パネルがあるかどうか」「ドラム式か縦型か」で操作方法が分かれますので、ご自宅のタイプに近いものを選んで試してみてくださいね。
タッチパネル式の最新機種などは、メニュー画面から直感的に設定できます。
- 「メニュー」をタッチする
- 「設定変更」を選ぶ
- 「自動槽洗浄」を選び、「入」にして「決定」を押す
設定が完了すると、ホーム画面や運転中の画面に「自動槽洗浄」のアイコンが表示されるようになります。
液晶画面がない、ボタンがたくさん並んでいるタイプです。実はこれ、「隠しコマンド」のような操作で設定します。説明書を見ないと絶対に気づかない操作ですが、簡単です。
- 電源を入れる
- 「洗濯」などのコースを選ぶ
- 「すすぎ」ボタンを3秒以上長押しする(ここがポイント!)
- 「ピピッ」と電子音が鳴り、パネルにある「自動槽洗浄」という小さなランプやマークが点灯すれば完了です
機種によっては、「(自動)お手入れ」というボタンが独立して存在する場合があり、それを押して「自動槽洗浄」のランプを点灯させるタイプもあります(NA-LX125など)。ご自宅のパネルをよく見てみてください。
縦型の場合も、ボタンの長押しで設定することが多いです。
- 電源を入れる
- 「洗い」ボタンを3秒以上長押しする(機種によっては「すすぎ」の場合もあり。パネルに「自動槽洗浄(3秒押し)」と小さく書いてあることが多いです)
- 表示窓に数字が出たら、ボタンを押してコードを選ぶ(例:「7:00」など ※取扱説明書参照)
- 「スタート」ボタンを押して登録完了
縦型洗濯機の一部機種(NA-FA12V5など)では、「自動槽洗浄」という専用のランプがない場合もありますが、設定されると洗濯のたびに機能が働き、カビ予防をしてくれます。
一度電源を切って、もう一度入れた時に「自動槽洗浄」のランプが点灯していれば設定完了です。
これで次回の洗濯から、ボタンを押さなくても自動的にお掃除してくれますよ。
年1回推奨!槽洗浄コースの正しいやり方と手順

「最近、洗濯物に茶色いカス(ワカメのような汚れ)が付く……」「なんとなくカビ臭い」と感じる場合は、自動洗浄だけでは落としきれない汚れが溜まっている証拠です。そんな時は、時間を作って「槽洗浄コース」で徹底的に汚れを落としましょう。
ここでは、最も洗浄力が高いと言われる「11時間コース(または6時間)」の手順を紹介します。間違ったやり方をしてしまうと、途中でエラーが出たり、十分に汚れが落ちなかったりしますので、しっかり確認してください。
準備するもの
- 衣類用塩素系漂白剤(約200ml) または パナソニック純正洗濯槽クリーナー
- 時間(洗濯機を半日使わない日を選びましょう。寝る前にセットするのがおすすめです)
衣類は絶対に入れないでください。漂白剤で色落ちしたり、生地が傷んだりします。
※機種によっては「11時間」「6時間」など時間が選べます。汚れがひどい時は長い時間を選びましょう。
※ここが最大のポイントです!機種によって最初から洗剤を入れる場合もありますが、多くのパナソニック機種は「水が溜まってから入れる」ようにプログラムされています。
※洗剤投入口ではなく、ドラム(槽)の中に直接ドボドボと入れます。
故障ではないので安心してくださいね。
(出典:Panasonic『「oP」表示が出たら』)
「槽洗浄コース」が終わった後、もし槽内に黒いカスが残っていたら、それはカビが剥がれ落ちた証拠です。ティッシュなどで拭き取るか、もう一度「すすぎ」だけ運転して洗い流してください。この「後始末」までやることで、次回の洗濯物に汚れが付着するのを防げます。
所要時間は?自動槽洗浄とコース洗浄の目安

「洗濯機が使えない時間が長いと困る」という方のために、それぞれの所要時間の目安をまとめました。特に槽洗浄コースは時間がかかるので、計画的に行う必要があります。
| コース名 | 所要時間 | 特徴・おすすめ |
|---|---|---|
| 自動槽洗浄 | 洗濯時間 +約1〜3分 | いつもの洗濯に数分プラスされるだけ。忙しい日でも気になりません。 |
| 槽洗浄(1時間) | 約1時間 | 市販の衣類用漂白剤を使用。月1回の定期メンテナンスに最適。 |
| 約30℃槽洗浄 | 約3時間 | 温水機能付き機種のみ。温めることで洗浄力を高め、時間を短縮したコース。 |
| 槽洗浄(11時間) | 約11時間 | メーカー純正クリーナーを使用する時の推奨コース。年1回の大掃除に。 |
ご覧の通り、自動槽洗浄はたった数分の追加で済みます。
「時間がかかるから嫌だ」と敬遠していた方も、これなら許容範囲ではないでしょうか。
また、注目なのが温水機能搭載機種にある「約30℃槽洗浄コース」です。通常なら11時間かかる頑固な汚れ落としを、お湯の力を使うことで約3時間に短縮できます。「11時間も洗濯機が回っているのは困る」という方は、ご自宅の洗濯機にこのコースがないか確認してみてください。
「11時間も洗濯機を回して、近所迷惑にならないか?」と心配される方もいますが、11時間のほとんどは「つけ置き」の時間で、洗濯機は停止しています。ずっと音が鳴り響いているわけではないので、夜間に実行しても問題ないことが多いです。
もし、槽洗浄コースが終わらずお困りの場合は、以下の記事で詳しい対処法を解説しています。実際に試した情報も載っていますので、あわせてご覧ください。

自動槽洗浄設定を解除・中止する方法

「やっぱり毎回時間が延びるのは困る」「設定したけど解除したい」という場合も、簡単に元に戻せます。引っ越しなどで環境が変わった際にも役立つ知識です。
基本的には、「設定した時と同じ操作」を行えば解除されます。
- ボタン長押しタイプの場合:もう一度「すすぎ」などのボタンを3秒以上長押ししてください。「自動槽洗浄」のランプが消えれば解除完了です。
- 液晶パネルタイプの場合:メニューから「自動槽洗浄」を選び、「切」に設定してください。
また、もし11時間の「槽洗浄コース」を間違えてスタートしてしまい、途中で止めたい場合はどうすればいいでしょうか。
「一時停止」ボタンを押す。
電源を切る。
中に水が溜まっている場合は、電源を入れ直し、「脱水」コースのみを選んでスタートさせ、排水する。
途中で止めても洗濯機が壊れることはありませんが、洗浄効果は中途半端になってしまいます。できれば最後まで完了させるのが理想ですが、緊急時はこの手順で停止させてください。
パナソニック洗濯機自動槽洗浄のやり方に関する注意点

自動槽洗浄の設定方法はわかりましたが、使い続ける上で気になるのが「コスト」や「洗剤」のことですよね。ここからは、多くのユーザーが疑問に思うポイントについて、メーカー公式情報や実際のデータを元に解説していきます。
「知らずに使って損をした」「故障の原因を作ってしまった」とならないよう、必ずチェックしておきましょう。
水道代と電気代は?自動槽洗浄のコストを検証

「自動」といっても、水と電気を使う以上、タダではありません。「毎回やるなんて、水道代がもったいないんじゃ……」と心配になる気持ち、よくわかります。特に家計を預かる身としては、数円でも節約したいところですよね。
ですが、結論から言うと自動槽洗浄のコストは驚くほど安いです。パナソニックのデータ(NA-FA12V5の場合)によると、1回あたりのコストは以下のようになります。
自動槽洗浄 1回あたりの追加コスト目安
- 追加の水量:約2リットル(すすぎ水を再利用するため、追加分はわずか)
- 電気代:約0.1円
- 水道代:約0.5円
- 合計:約0.6円
※水道料金、電気料金の目安単価に基づいて計算。機種により多少異なります。
(出典:Panasonic『縦型洗濯機FAシリーズ特長 お手入れ』)
いかがでしょうか。1回あたり1円以下、毎日洗濯しても月額30円にもなりません。
「すすぎの水」を再利用して高速回転させる仕組みのため、新しく大量の水を使うわけではないのです。
一方で、カビが発生してから業者にクリーニングを頼むと、1万円〜2万円ほどかかります。分解洗浄となればさらに高額です。月30円の「保険」でカビを予防し、家族の健康を守れると考えれば、コストパフォーマンスは最強と言えるでしょう。
自動槽洗浄の設定時に洗剤や漂白剤は必要か

ここも間違いが多いポイントです。正しい知識を持たずに洗剤を入れてしまうと、故障の原因にもなりかねません。
- 自動槽洗浄(毎回):洗剤は不要です。
- 槽洗浄コース(定期):洗剤が必要です。
自動槽洗浄は、水流の力だけで洗剤カスを洗い流す機能です。そのため、洗剤投入口に余計な漂白剤などを入れる必要はありません。むしろ、間違って混ぜてしまうと衣類への影響が心配です。
逆に、槽洗浄コースを行う時は、必ず「衣類用の塩素系漂白剤」または「専用クリーナー」を使いましょう。
「ナチュラルクリーニング」が流行っていますが、洗濯機のメンテナンスに関してはメーカー推奨の方法を守るのが一番安全です。
(出典:Panasonic『重曹やクエン酸は使える?』)
頑固な汚れには純正クリーナーが必須【推奨】

「市販のクリーナーで何度も掃除してるのに、まだ茶色いカスが出てくる……」
そんな経験はありませんか?実は、ドラッグストアで数百円で売っているクリーナーと、メーカー純正のクリーナーでは、成分の濃度や洗浄力が桁違いです。
もし、頑固なニオイや汚れに悩んでいるなら、一度騙されたと思ってパナソニック純正の洗濯槽クリーナー(N-W1、N-W2)を使ってみてください。
- 洗浄力:塩素系成分が高濃度で配合されており、カビを「剥がす」のではなく「溶かして分解」します。そのため、掃除後にワカメのようなカスが残りにくいのが特徴です。
- 防食剤配合:強力な塩素成分を含みながらも、洗濯機内部の金属部品が錆びないよう、専用の防食剤が配合されています。
- 信頼性:メーカーが自社製品のために開発した「本気」のクリーナーです。
価格は2,000円前後と少しお高めですが、何度も安いクリーナーを買って失敗するより、年に一度これでリセットする方が結果的に安上がりで時短にもなります。特にドラム式用(N-W2)と縦型用(N-W1A)があるので、ご自宅の機種に合わせて選んでください。
柔軟剤の使用や乾燥機能との併用は可能か

「自動槽洗浄を設定したら、柔軟剤は使えないの?」という疑問を持つ方もいますが、併用して全く問題ありません。
自動槽洗浄は、すべての洗濯・すすぎ・脱水が終わった後のタイミング(または最終すすぎの後)に行われます。柔軟剤は最後のすすぎ行程で投入されるため、自動槽洗浄がその効果を消してしまうことはありません。安心してふわふわの仕上がりを楽しんでください。
特に、ドラム式洗濯機をお使いの方にぜひおすすめしたいのが、「乾燥機能」との合わせ技です。
カビは湿気を好みます。洗濯後に「自動槽洗浄」で汚れを洗い流し、その後に乾燥運転を行うことで槽内の水分を飛ばせば、カビ対策としては完璧です。
パナソニックの機種には「槽・風乾燥」や「自動槽乾燥」という機能がついているものもあります。これらを活用して、洗濯機の中を常にカラッと清潔に保ちましょう。特に梅雨の時期や湿度の高い季節には、このひと手間が大きな差を生みます。
槽洗浄ナビやサインが出た時の対応方法

洗濯機を使っていると、操作パネルに「槽洗浄」という文字が点滅したり、サインが出たりすることがあります。これは、洗濯回数が一定(約1ヶ月分)に達したことを知らせる「お手入れ時期のサイン」です。
このサインが出たら、「そろそろ槽洗浄コース(塩素系漂白剤を使った洗浄)をやってくださいね」という合図です。故障ではありません。
自動槽洗浄を毎日やっていても、このサインは出ます。先ほど説明した通り、自動洗浄はあくまで「予防」ですので、サインが出たら月1回のメンテナンスとして「槽洗浄(1時間)コース」などを実施しましょう。
忙しい時は無視して洗濯を続けても、洗濯機が止まることはありません。
数回(3回程度)運転するとサインは自動で消えます。ですが、洗濯機を長持ちさせるためにも、できるだけ早めにお手入れすることをおすすめします。サインが出た週末には、ぜひ槽洗浄をしてあげてください。
自動槽洗浄のやり方に関するよくある質問

最後に、自動槽洗浄に関するよくある疑問をQ&A形式でまとめました。
- 途中で蓋を開けたり一時停止しても大丈夫?
-
はい、大丈夫です。自動槽洗浄は洗濯行程の最後に行われますので、洗濯の途中で一時停止して蓋を開けても、槽洗浄機能には影響しません。また、自動槽洗浄の運転中に一時停止することも可能ですが、途中で止めると洗浄効果が得られないため、基本的には最後まで運転させてください。
- 自動槽洗浄だけで黒カビは完全に防げる?
-
残念ながら「完全」ではありません。パナソニックの実験データでは「黒カビの発育なし」という結果が出ていますが、使用環境や汚れの程度によっては防ぎきれないこともあります。「自動槽洗浄」はあくまで日々の予防策として使い、月1回程度の「槽洗浄コース」を併用するのが最も確実な方法です。
- 重曹やクエン酸を使ってもいい?
-
パナソニック製の洗濯機では推奨されていません。重曹は水に溶けにくく詰まりの原因になり、クエン酸は酸性のため金属部品をサビさせる恐れがあります。故障の原因となりますので、メーカー指定の塩素系漂白剤や純正クリーナーを使用してください。
- 音がうるさいと感じる時の対処法は?
-
自動槽洗浄は、槽を高速回転させて強い水流を作るため、通常よりも大きな音がすることがあります。これは正常な動作音です。もし夜間の洗濯で音が気になる場合は、設定をオフにするか、日中に洗濯することをおすすめします。
まとめ:パナソニック洗濯機の自動槽洗浄やり方

今回は、パナソニック洗濯機の「自動槽洗浄」について解説しました。記事のポイントをまとめます。
- 「自動槽洗浄」と「槽洗浄コース」は別物。毎回の予防と、定期的な除去で使い分ける。
- 自動槽洗浄の設定は、「すすぎ」ボタンの長押しやメニュー画面から数秒で完了する。
- 1回あたりのコストは約0.6円と激安。やらない手はない。
- 自動槽洗浄に洗剤は不要。槽洗浄コースには塩素系漂白剤が必要。
- 頑固な汚れには、市販品ではなく純正クリーナーが効果絶大。
「自動槽洗浄」は、一度設定してしまえば、あとは洗濯機が勝手にキレイを保ってくれる頼もしい機能です。面倒なカビ取り掃除から解放されるためにも、ぜひ今日から設定を「ON」にして、清潔な洗濯ライフを送ってくださいね。

