こんにちは。パワーツールラボ運営者 TAKAです。
「そろそろ掃除機を買い替えたいけれど、失敗したくない…」そう思って検索しているあなたへ。実は、掃除機選びは「何を買うか」よりも「何を買ってはいけないか」を知ることの方がはるかに重要です。なぜなら、カタログスペック上の「吸引力」や「バッテリー寿命」といった数値だけでは、実際の「使いやすさ」や「生活との相性」は決して見えてこないからです。
特に、サイクロンやコードレス、紙パックといった種類の違いや、ダイソン、マキタ、シャークといったメーカーごとの癖を理解していないと、高い買い物で損をしてしまう可能性が高いのです。
この記事では、工具と家電のプロである私の視点から、検索でよく見かける「買ってはいけない掃除機」の正体を徹底的に解剖し、あなたが本当に選ぶべき「後悔しない一台」を見つけるための判断基準をお伝えします。
- スペック表には載らない「買ってはいけない」構造的欠陥
- 有名メーカー(ダイソン・マキタ・シャーク等)の意外な弱点
- 「サイクロン vs 紙パック」メンテナンスの手間とコストの真実
- 口コミやサクラレビューに騙されないための見極め方
買ってはいけない掃除機の5つの共通点

掃除機選びで失敗したくないなら、まずは「避けるべき製品」の特徴を知ることが近道です。
どれだけスペックが高くても、日常使いに支障が出るような構造的な欠点があれば、それは「買ってはいけない掃除機」になってしまいます。ここでは、多くのユーザーが後悔している5つの共通点について解説します。
重い掃除機は手首への負担が大きい
「吸引力が最強なら重さは我慢できる」と思って購入すると、後で痛い目を見ることになります。特に海外製のハイエンドモデルに多いのですが、本体重量が2.5kgを超えてくると、手首への負担は想像以上です。お店で数分試しただけでは気づきにくいのですが、家で10分、15分と掃除を続けていると、腕がパンパンになってしまうんですよね。
これは単純な「重さ」だけの問題ではありません。物理学的な「モーメント」の話になりますが、グリップから遠い位置(先端やモーター部)に重量物が配置されている場合、テコの原理で手首にかかる負荷は何倍にも膨れ上がります。
特に日本の住宅事情、例えば2階建ての戸建てでの階段掃除や、家具が密集している狭小住宅での取り回しを想像してみてください。ヘッドを何度も持ち上げたり、方向転換させたりする動作において、重い掃除機はもはやトレーニング器具であり、凶器になりかねません。
実際、私の周りでも「高機能な重い掃除機」を買ったものの、「出すのが億劫になった」「手首が腱鞘炎気味になった」という理由で、結局クイックルワイパーや軽量なサブ機に戻ってしまった人が何人もいます。また、重心のバランスも重要です。手元にモーターやバッテリーがある「手元重心タイプ」は、高いところの掃除には便利ですが、床掃除では手首に重さが集中しやすく、数字以上に重く感じることがあります。
毎日のことなので、ご自身の体力に合った重量、具体的には女性や高齢の方なら1.5kg〜1.8kg前後のモデルを選ぶのが無難かなと思います。「大は小を兼ねる」ではなく「軽さは正義」というのが、現代の掃除機選びにおける鉄則です。
吸引力だけで選ぶと失敗する理由
数値が高い=ゴミが取れる、とは限らないのが掃除機の難しいところなんです。買ってはいけない掃除機の典型例として、「強モードなら吸うけど、標準モードでは豆粒ひとつ吸わない」という製品があります。
多くのコードレス掃除機は、稼働時間を長く見せるために「標準モード」の出力を極端に抑えているケースがあります。これだと、結局常に「強モード」を使わなければならず、バッテリーがすぐに切れてしまうという本末転倒な事態に陥ります。スペック表の数値はあくまでモーター単体の性能であることが多く、実際のゴミ取り性能は「ヘッドの構造」や「気流の設計」に大きく左右されます。
例えば、回転ブラシがついていない「エアタービン(風力駆動)ヘッド」や、単なる吸い込み口だけの「ノーマルヘッド」を搭載した安価なモデルだと、カーペットに入り込んだ髪の毛やペットの毛はほとんど取れません。表面のゴミを撫でているだけになってしまいます。
逆に、吸引力が強すぎてヘッドが床に張り付いてしまい、動かすのにかなりの力がいるという「操作性が最悪なケース」もあります。本当に見るべき指標は、単純なワット数ではなく「ダストピックアップ率(ゴミ除去率)」なのですが、これを公表しているメーカーは少ないのが現状です。
ですので、「数値が高いから良い」と盲信せず、ヘッドにモーター駆動の回転ブラシがついているか、フローリングとカーペットの両方に対応しているかなど、実際の使用環境でのバランスを見極める必要があります。
音がうるさい掃除機は近所迷惑になる
集合住宅やマンションにお住まいの方にとって、騒音問題は切実ですよね。「買ってはいけない」と烙印を押される掃除機の多くは、この「音」に問題を抱えています。単にデシベル(dB)数が大きいだけでなく、耳障りな「音質」かどうかが重要なんです。
これは安価な高速モーターを使用している製品や、吸音材が不十分な設計が古いサイクロン掃除機によく見られます。この高周波音は壁や窓を突き抜けやすく、人間の耳にとって非常に不快な周波数帯であるため、隣近所への迷惑になりかねません。
「夜に掃除機をかけられない」「子供が寝ている時に使えない」という時間的な制約は、忙しい現代人にとっては大きなストレスになります。最近の静音モデルは、排気の流路を工夫して音を抑えていたり、不快な周波数をカットする設計になっていますが、ネット通販でよく見る謎の激安ブランドの中には、まるでジェット機のような爆音を轟かせるものも存在します。
- 静音モデル:50dB〜60dB(普通の会話レベル)
- うるさいモデル:70dB〜80dB(地下鉄の車内レベル)
生活リズムを守るためにも、音の大きさだけでなく、口コミなどで「音の質(キーンという音がしないか)」にも注目して選んでください。
安いだけで選ぶと壊れやすいリスク
「とりあえず吸えればいいから」と、Amazonランキング上位にある聞いたこともないメーカーの激安掃除機を選ぼうとしていませんか?正直、それはかなりリスクが高い賭けになります。安さには必ず理由があります。
コストダウンのしわ寄せは、目に見えない部分、つまり「耐久性」や「安全性」に現れます。よくあるのが、プラスチックの筐体材質が悪くてヘッドの接続部やダストカップの爪がすぐに割れてしまったり、バッテリーの品質が悪くて半年で充電できなくなったりするケースです。特にリチウムイオンバッテリーに関しては、過充電防止などの安全回路が省略されている粗悪なものもあり、最悪の場合は発火事故のリスクすらあります。
「安物買いの銭失い」にならないためにも、最低限の品質基準を満たしたメーカー製を選ぶことを強くおすすめします。初期投資をケチった結果、すぐに買い替えることになれば、トータルの出費は高くついてしまいますからね。
とはいえ、安い=悪というわけではありません。国内メーカーのジェネリック家電など、安くても品質がしっかりしている製品も存在します。もし、「予算は抑えたいけど、怪しい中華製は怖い…」と悩んでいるなら、国内メーカーの山善(YAMAZEN)などは非常に良い選択肢です。
メンテナンスが面倒で臭い掃除機
購入時には見落としがちですが、実は最も重要なのが「メンテナンス性」です。ここを軽視すると、掃除機自体が「汚物の塊」と化してしまいます。特に注意が必要なのが、構造が複雑なサイクロン式掃除機です。
「紙パック不要で経済的」という謳い文句の裏には、「フィルター掃除という労働コスト」が隠されています。多くの安価なサイクロン掃除機は、遠心分離の性能が低く、微細な粉塵を分離しきれません。その結果、粉塵が最終的なプリーツフィルターに直接付着し、すぐに目詰まりを起こします。
この状態になると、フィルターを水洗いして、完全に乾くまで24時間以上乾燥させて…という作業を頻繁に行わなければなりません。生乾きのままセットすれば、カビが発生してさらに臭くなります。掃除をするための道具の手入れに、掃除以上の時間を取られるなんて本末転倒ですよね。
この手間を惜しむと、掃除機としての機能が失われてしまう。そんな製品は、忙しい私たちにとって「買ってはいけない」筆頭候補と言えるでしょう。
メンテナンスフリーに近い高性能なサイクロン製品か、あるいは割り切って衛生的な紙パック式を選ぶのが、賢い大人の選択です。
掃除機のタイプ別に見る評判と欠点

掃除機には大きく分けてサイクロン式、紙パック式、コードレス、ロボットなどのタイプがありますが、それぞれに「罠」があります。
ライフスタイルに合わないタイプを選ぶと、どんなに高級な機種でも「失敗した」と感じてしまうものです。ここではタイプごとの構造的な弱点を深掘りします。
サイクロン掃除機は手入れが大変
サイクロン掃除機は「吸引力が変わらない」「見た目がかっこいい」というイメージが強いですが、それはあくまで「適切なメンテナンスを行い続けた場合」に限ります。先ほども触れましたが、市場に出回っているサイクロン掃除機には「偽物(なんちゃってサイクロン)」と「本物」があります。
「本物」は、Dyson(ダイソン)のように強力な遠心力で微細なゴミまで分離するため、フィルター汚れが少ないのですが、多くの安価な製品は、単にゴミをくるくる回しているだけで、実際はフィルターでゴミを濾し取っています。これではすぐに詰まってしまいます。
サイクロン式のストレスポイント
- ダストカップの蓋を開けてゴミを捨てる際、どうしても微細な埃(ハウスダスト)が舞い上がる
- マスクをして慎重に捨てても、周囲に粉塵が飛散する
- 複雑な形状の部分やゴムパッキンの隙間に、髪の毛や綿埃が強固に絡みつく
- 割り箸や付属のブラシを使ってほじくり出さないと取れない
「ゴミが溜まっていくのが見える」ことは「掃除した達成感」には繋がりますが、裏を返せば「常に汚れたゴミをリビングで見せつけられる」ということでもあります。ズボラな性格を自認する方(私もそうですが)にとっては、サイクロン式は管理コストと精神的ストレスが高すぎるかもしれません。
紙パック式掃除機のコストと真実
「紙パック式はランニングコストがかかるし、ゴミが溜まると吸引力が落ちる」というイメージだけで敬遠していませんか?実は今、衛生意識の高まりとともに、紙パック式のメリットが再評価されています。
確かに紙パック代(消耗品費)はかかりますが、例えば高性能な純正パックでも1枚あたり100円〜150円程度。これで1ヶ月〜2ヶ月持つと考えれば、月額コストは数十円〜百円程度です。この金額で「フィルター掃除の手間」と「ゴミ捨て時の不快感」から解放されるなら、むしろ安いとは思いませんか?数ヶ月に1回、パックごとポイっと捨てるだけで済む手軽さは、一度体験するとサイクロンには戻れません。
ゴミ捨ての際もパックの口が閉じるので、埃が舞うこともなく、手も一切汚れません。ハウスダストや花粉アレルギーをお持ちの方や、免疫力の低い小さなお子さんがいる家庭では、サイクロン式よりも紙パック式の方が圧倒的に衛生的であると言えます。
「吸引力が落ちる」という点についても、最近の上位モデルは紙パックが満タンに近づいても空気が流れるバイパスルートを確保する工夫がされており、実用上で困るほどの低下はほとんどありません。メンテナンスにかかる自分の「時給」と「清潔さ」を天秤にかければ、紙パック式こそが現代の最適解かもしれません。
吸い込み悪いコードレス掃除機の罠
コードレス掃除機は、コードの煩わしさから解放される素晴らしい発明ですが、従来のキャニスター型(コード式)と同じ感覚で選ぶと痛い目を見ます。最大の落とし穴は「パワー不足」と「使用時間の短さ」です。
特にバッテリー電圧が低い(10.8V以下など)エントリーモデルや、モーター性能が低い製品は、フローリングの埃なら吸えても、カーペットの奥に入り込んだ砂利や、猫砂などの重いゴミを吸い込めないことがあります。「吸ったと思ったのに、電源を切ったら吸い口からゴミがバラバラと落ちてきた」なんて経験はありませんか?これは吸引力が足りていない証拠です。
リチウムイオンバッテリーの特性上、経年劣化は避けられません。購入当初は「強モードで10分」使えていたのが、1年もすれば7分、5分と短くなっていきます。いざ大掃除をしようと思った時に充電が切れていたり、部屋の半分も終わらないうちに止まってしまったりすると、掃除へのモチベーションが削がれます。
コードレスをメイン機として選ぶなら、バッテリー電圧が18V以上の強力なモデルを選ぶか、バッテリー交換がカセット式で容易に行えるモデルを選ぶことが重要です。本体内蔵型バッテリーで、交換のたびにメーカー修理に出さなければならない製品は、長期的に見るとコストも手間もかかりますし、その間掃除機がない状態になってしまいます。
ロボット掃除機の汚物巻き込み事故
「家事の自動化」を夢見てロボット掃除機を導入する家庭が増えていますが、ペット(犬や猫)を室内飼いしているご家庭では、「買ってはいけない」最悪のケースが存在します。それが、ペットの排泄物(糞)を巻き込んでしまう「悲劇」です。
その結果、留守中にペットが体調不良などで粗相をしてしまった場合、ロボット掃除機がそれを認識できずに上から踏みつけ、回転ブラシとタイヤで部屋中に塗り広げてしまうという、地獄のような惨状(海外では “Poopocalypse” = プーポカリプス と呼ばれています)を引き起こします。
この後の処理を想像してみてください。部屋中の床の消毒、そしてロボット掃除機自体の分解洗浄…。複雑な内部に入り込んだ汚物は完全に取り除くことが難しく、最悪の場合は高価なロボット掃除機を廃棄することになります。ペットがいるご家庭では、AI画像認識による高度な物体回避機能(カメラで認識して避ける機能)を持った上位機種以外は、リスクが高すぎて絶対におすすめできません。
また、床に電源コード類やスマホの充電ケーブル、子供の小さなおもちゃが散乱している家でも、ロボット掃除機は頻繁に絡まって停止し、ただの「立ち往生する置物」になり下がります。「ロボットのために床を片付ける」という本末転倒な生活ができる人でないと、使いこなすのは難しいのです。
人気メーカーの掃除機比較と注意点

「有名メーカーなら安心」というのは半分正解で半分間違いです。各メーカーには明確な「設計思想」や「ターゲット層」があり、それが自分の使い方と合致しない場合、それはあなたにとって「買ってはいけない掃除機」になります。
ここでは主要メーカーの死角を突いていきます。
ダイソンの旧型は重くて疲れる
吸引力の代名詞であり、誰もが知るDyson(ダイソン)ですが、全てのモデルが万人におすすめできるわけではありません。特に中古市場やセールで見かけるV10やV11といった少し前のフラッグシップモデルには注意が必要です。
これらのモデルは、圧倒的な吸引力と長時間稼働を追求してバッテリーを大型化した結果、本体重量が非常に重くなっています。しかも、手元に重心があるデザインのため、体感重量はさらに増します。
これが意外とキツイんです。小柄な女性や握力の弱い高齢の方だと、5分もすれば腕が震え、手首や指を痛める原因にもなります。
最近の「Dyson V12 Detect Slim」などのモデルは、電源がボタン式になり、本体も軽量化が進んでいますが、型落ちで安くなっているからといって安易に旧型の大型モデルを買うと、その重さに後悔することになるかもしれません。「ダイソンなら何でも良い」わけではないのです。
さて、ダイソンユーザーを長く悩ませているもう一つの問題が「バッテリーの寿命」です。どんなに本体が丈夫でも、バッテリーは消耗品。「動かなくなったけど、修理代が高い…」となる前に、バッテリーに関する知識を持っておくことが大切です。
シャークはバッテリー持ちに注意
アメリカ発のShark(シャーク)は、日本の住宅事情を徹底的に研究し、家具の下に入りやすいようにパイプが曲がる「FLEX機能」や、インテリアに馴染むスタイリッシュなデザインで人気急上昇中です。しかし、そんなシャークにも弱点はあります。それは「バッテリーの持ち」と「ヘッドの耐久性」です。
シャークの製品は軽量化とスリムさを優先しているため、バッテリー容量がやや犠牲になっている傾向があります。特に強力な「ブーストモード」を使用すると、機種によっては数分〜10分程度しか持たないこともあり、広い一軒家を一度に掃除するには心許ない場合があります。予備バッテリーが付属しているモデル(ダブルバッテリー)もありますが、掃除の途中でバッテリーを入れ替える手間は発生します。
また、独自の「ハイブリッドパワークリーン」などのヘッド構造は、髪の毛が絡みにくい反面、駆動系が複雑です。長期間使用していると、回転ブラシの軸受け部分にゴミが詰まったり、モーターに負荷がかかって回らなくなったりする故障のリスクもゼロではありません。「デザインがおしゃれだから」だけで飛びつくと、実用面で痛い目を見るかもしれません。
「じゃあ、シャークは壊れやすいの?」と不安になった方もいるでしょう。以下の記事では、シャーク掃除機の評判やデメリット、実際に壊れやすいのかどうかを深掘りして解説しています。
マキタは絨毯の掃除に向かない
私が普段愛用しているMakita(マキタ)ですが、これは元々プロの職人さんが建設現場や清掃業務で使うための「電動工具」です。家庭用掃除機として大人気ですが、家電メーカー品とは異なる明確な弱点があります。それは「カーペット掃除が極端に苦手」ということです。
- マキタの多くの普及モデル(CL107FDなど)には、家庭用掃除機では当たり前の「回転ブラシ」がついたヘッドが標準装備されていません。
- 単なる吸い込み口だけのT字ノズルです。
- そのため、フローリングや畳の上の米粒や埃を吸うのは得意ですが、絨毯やラグの繊維の奥に入り込んだペットの毛や細かいチリを掻き出す能力はほぼ皆無です。
また、紙パック式やカプセル式といった単純な構造ゆえに、フィルター性能はそれなりです。排気のクリーンさでは、HEPAフィルターを搭載した家電メーカーの上位機種には到底敵いません。「マキタは最強」という口コミだけを見て、カーペットメインのリビング用に買ってしまうと、「全然ゴミが取れない」という評価になってしまいます。
それでもなお、なぜ多くのミニマリストや主婦、そして私がマキタを選び続けるのか。その理由は「軽さ」と「充電の速さ」にあります。マキタにはマキタの正しい選び方があります。もし購入を検討されているなら、後悔しないために以下の記事をぜひ読んでみてください。
パナソニック等のフィルター詰まり
Panasonic(パナソニック)の掃除機は、「クリーンセンサー」で見えないゴミを検知してくれる機能など、使い勝手が非常に良いのですが、一部の小型サイクロンモデル(過去のプチサイクロンシリーズ等)に関しては、「すぐにフィルターが詰まる」というユーザーの声が散見されます。
これは、本体を極限まで小さく軽くするために、ダストボックスとフィルターの面積まで小さくしてしまった弊害と考えられます。フィルターの表面積が小さいと、少しの粉塵が付着しただけで空気の通り道が塞がれ、すぐに目詰まりを起こして吸引力が低下します。
「日本製だから安心」と思い込まず、特に小型軽量を売りにしているサイクロンモデルを選ぶ際は、フィルターの構造やメンテナンスの頻度について、口コミなどをよく確認する必要があります。ただ、パナソニックは「セパレート型コードレス(クリーンドック)」や紙パック式コードレスなど、この問題を解決した非常に優秀な製品も出しています。「吸わない」と検索されることもあるようですが、それはこのフィルター詰まりや、適切なメンテナンスがされていないケースが大半です。
日立やアイリスオーヤマの不満点
日立(HITACHI)の掃除機は「かるパックスティック」や「パワーブーストサイクロン」など、軽量で強力なモデルが多いですが、一部で「安全装置が敏感すぎる」という意見があります。モーター保護のために、少しの異物吸い込みやフィルターの詰まり、あるいは急激な動きによる温度上昇を検知して、自動停止することがあります。「故障か?」と思う挙動ですが、これは安全設計の裏返しでもあります。止まりやすいと感じる場合は、フィルターの手入れ頻度を上げる必要があります。
一方、アイリスオーヤマは、「静電モップ」などのユニークな機能と圧倒的なコストパフォーマンスが魅力ですが、やはり大手家電メーカーのハイエンド機に比べると、質感や耐久性、フィルターの性能部分でコストダウンの跡が見られます。特にサイクロン式のフィルターは交換サイクルが早くなりがちで、消耗品を含めたトータルコストで考えると、意外と安くない場合もあります。
アイリスオーヤマ製品は「割り切って使うサブ機」や「一人暮らしの最初の1台」としては最高ですが、1台で広い家中の掃除を完璧にこなし、5年以上使い続けたいと期待しすぎると、不満が出やすいかもしれません。
口コミで見る避けるべき掃除機の実態

ここでは、口コミや市場の動向から見える「本当に避けるべき掃除機」の闇についてお話しします。
評判が怪しい中華製掃除機のリスク
Amazonなどで「25000Paの強力吸引!」「通常2万円がクーポンで5000円!」といった派手な宣伝文句で売られている、聞いたことのないブランドの掃除機。これらは、いわゆる「中華製OEM品」であることが多いです。
デザインはダイソン風でかっこよく、写真では高性能に見えますが、中身は別物です。口コミを見ると「★5」が異常に多いのに、日本語がどこか不自然だったり、「親切な!」のような奇妙な翻訳調だったりします。これは「サクラレビュー」である可能性が非常に高いです。
★1レビューで見る真実
- 購入して1ヶ月でヘッドが回らなくなった
- 排気口の向きが悪くて顔に風が直撃する
- 甲高いモーター音がうるさすぎて耐えられない
さらに深刻なのがサポート体制です。連絡先がメールのみで返信がない、電話が繋がらない、そもそも保証が存在しないといったケースもザラにあります。故障した瞬間に修理不能な「粗大ゴミ」になるリスクがあります。安物買いで後悔したくないなら、これらの製品は避けるのが賢明です。
ランキング上位でも吸わない製品
通販サイトのランキングは、「売れている順」であって「良い製品順」ではありません。タイムセールで安くなったタイミングで一時的に順位が上がっただけの製品や、インフルエンサーが紹介して瞬間風速的に売れただけの製品も多く含まれています。
特に、デザイン重視で掃除機としての基本機能が二の次になっている製品や、話題性だけで売れている製品には注意が必要です。例えば、一時期話題になったバルミューダの掃除機も、その独特な操作性(ホバー式)が「まるで浮いているようだ」と絶賛される一方で、「重い」「角のゴミが取れない」といった賛否両論が巻き起こりました。
「ランキング1位だから間違いない」という理由だけで思考停止して購入するのはやめましょう。必ず悪い口コミ(★1〜2)に目を通し、その理由が「許容できる欠点」なのか、それとも「致命的な欠陥」なのかを確認してください。
話題のバルミューダ掃除機についても、実際に何が凄くて何がダメなのか、以下の記事で詳細にまとめています。
中古の掃除機をおすすめしない理由
フリマアプリなどで、定価の半額以下で売られている中古の高級掃除機。「憧れのダイソンが安く買える!」と飛びつきたくなりますが、私は基本的に掃除機の中古購入はお勧めしません。最大の理由は「衛生面」です。
もし前の持ち主がダニの多い環境で使っていたら?トイレの失敗を吸い込んでいたら?想像するだけで恐ろしいですよね。特にハウスダストやアレルギーを気にする方にとっては、リスクしかありません。
また、バッテリーの状態も不明です。「あまり使っていません」と書かれていても、長期間放置されたリチウムイオンバッテリーは劣化している可能性があります。届いてすぐにバッテリー交換が必要になり、結局新品を買うのと変わらない出費になることも珍しくないのです。
バッテリー寿命と交換コストの真実
コードレス掃除機を買う際に、絶対に見落としてはいけないのが「バッテリー交換コスト」です。バッテリーは消耗品であり、スマホと同じように数年で必ず寿命が来ます。充電してもすぐに切れるようになったら交換の合図です。
問題なのはその価格です。海外メーカーや一部の国内メーカーの純正バッテリーは、1個あたり1万円〜1万5千円ほどすることもあります。これが2〜3年ごとに発生します。「本体はセールで3万円で買えたけど、維持費が数年ごとに1.5万円かかる」というパターンです。これを計算に入れていないと、後で「維持費が高すぎる」と後悔することになります。
逆に、マキタのように、バッテリーが電動工具と使い回せて、数千円で購入できるメーカーもあります。購入時には、本体価格だけでなく「5年間使った場合のトータルコスト(本体+バッテリー交換1〜2回)」を計算してみてください。これが賢い消費者の視点です。
掃除機に関するよくある質問

掃除機の寿命年数は平均何年ですか?
一般的に、掃除機の平均寿命は「6年〜8年」と言われています。これはモーターなどの主要部品が故障するまでの目安です。実際に(出典:日立の家電品『部品の保有年数は何年ですか?』)のように、メーカーが修理用部品を保有している期間(補修用性能部品保有期間)も、製造打ち切り後6年程度と定められていることが多いです。
ただし、コードレス掃除機の「バッテリー」の寿命はもっと短く、毎日使用した場合で「2年〜3年」程度で交換時期を迎えることがほとんどです。本体が壊れていなくても、バッテリー交換が必要になる点は覚えておきましょう。
途中で止まるのは故障ですか?
掃除機が使用中に突然止まっても、必ずしも故障とは限りません。多くの掃除機には、モーターの発火や故障を防ぐための「保護装置(サーマルプロテクター)」がついており、以下のような場合に作動して運転を強制停止させます。
・長時間連続運転によるモーターの過熱
・フィルター詰まりによる吸気不足(モーターが冷やせない)
・回転ブラシへの異物(布、紐、カーペットの毛など)の巻き込み
まずはフィルターを掃除し、ヘッドの絡まりを取り除いて、本体を十分に冷ましてから(30分〜1時間後)再起動してみてください。それでも動かない場合は故障の可能性があります。
掃除機の排気が臭い原因は何ですか?
主な原因は、フィルターやダストボックス内で繁殖した「雑菌」や「カビ」です。特にサイクロン式で、吸い込んだ湿気や食べこぼし、ペットのフンなどの有機物がフィルターに残ったまま放置されると、内部で腐敗が進み、強烈な臭いを発します。
これを防ぐには、定期的なフィルターの水洗いと「完全乾燥」が必要です。生乾きの状態でセットすると雑菌が爆発的に増えるので、必ず24時間以上陰干ししてください。それでも臭いが取れない場合は、フィルターの繊維の奥まで汚れが入り込んでいるため、フィルター自体の交換が必要です。
安いおすすめのメーカーはありますか?
「安くて使える」掃除機をお探しなら、無名の中華メーカーではなく、国内メーカーのシンプルモデルがおすすめです。例えば、マキタのコードレスクリーナーや、ツインバードのスティッククリーナーなどは、構造が単純で壊れにくく、余計な機能がないぶんコストパフォーマンスが非常に高いです。
また、アイリスオーヤマや山善といったメーカーも、手頃な価格で必要十分な機能を持った製品を展開しています。サポート体制が整っている日本のメーカーのエントリーモデルを選ぶ方が、万が一の故障時にも安心であり、結果的に満足度は高いはずです。
買ってはいけない掃除機を避けて正解を選ぶ

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。「買ってはいけない掃除機」とは、必ずしもその製品が不良品というわけではありません。多くの場合、「ユーザー自身のライフスタイルや体力に合っていない製品」を選んでしまった時に、その掃除機は「買ってはいけないもの」に変わってしまうのです。
重すぎるダイソンは腕を痛めますし、手入れできない人にとってのサイクロンはただの汚れた箱です。逆に、多少吸引力が弱くても、軽くてサッと使えるマキタが最高という人もいます(私です)。重要なのは、他人の評価やランキングではなく、「自分にとって何がストレスになるか」を知ることです。
- まずは自分の体力(持てる重さ・1.5kg前後が目安)を知る
- 部屋の床材(カーペットかフローリングか)に合ったヘッドを選ぶ
- フィルター掃除の手間を自分が許容できるか自問する(無理なら紙パック式)
- 本体価格だけでなく、バッテリー交換コストも含めて予算を組む
これらを基準に選べば、きっと後悔しない「最高の相棒」に出会えるはずです。このブログでは、各メーカーの製品を忖度なしで徹底的にレビューしていますので、ぜひ他の記事も参考にしながら、あなたにぴったりの一台を見つけてくださいね。
それでは、パワーツールラボのTAKAでした。

