夕食の後片付けを食洗機に任せて、ソファでほっと一息ついていたら、キッチンから突然の警告音。慌てて見に行くと、パナソニック食洗機の底から水が漏れて、床までびしょ濡れになっている……なんてことはありませんか。
毎日頼りにしている家電がいきなり故障すると、本当に焦ってしまいますし、床が水浸しになるとパニックになってしまうのも無理はありません。特に「H21(溢水異常)」などの見慣れないエラーコードが出て止まってしまうと、「もう買い替えるしかないのかな」「修理代はいくらかかるんだろう」と、経済的な不安も募りますよね。
でも、安心してください。実はその水漏れ、故障ではなくちょっとした汚れや洗剤の使い方が原因で起きている可能性もあるんです。まずは落ち着いて状況を確認し、適切な手順を踏めば、高額な修理をせずに解決できるかもしれません。
この記事では、ご自宅のパナソニック製食洗機が卓上型(NP-TZ300等)かビルトイン型(NP-45MD9等)かに合わせて、水漏れの原因から自分でできる対処法、そして修理と買い替えの判断基準までを分かりやすく解説します。
- 今すぐやるべき水漏れの応急処置と止水栓の場所
- 卓上型とビルトイン型それぞれの水漏れ原因の違い
- エラー「H21」が出たときに自分で試せる掃除方法
- 修理費用の相場と「修理か買い替えか」の判断基準
パナソニック食洗機の底から水漏れ?原因と確認箇所

まずは、目の前で起きている水漏れトラブルの原因を突き止めることが解決への第一歩です。パナソニックの食洗機と一口に言っても、キッチンのカウンター上に置く「卓上型(プチ食洗など)」と、システムキッチンの中に組み込まれた「ビルトイン型」では、水漏れの原因やチェックすべきポイントが大きく異なります。
ここでは、焦っているあなたがまず最初に行うべき緊急の処置から、タイプごとの原因、そしてよくあるエラー表示の意味までを詳しく解説していきます。水漏れを放置すると漏電や火災のリスクもあるため、まずは落ち着いて、一つずつ確認していきましょう。
まず止水栓を閉める!水漏れの応急処置と原因判定

- 1. 「止水栓」を閉めて給水を物理的にストップさせる。
- 2. 電源プラグを抜く(またはブレーカーを落とす)。
※水と電気が接触すると感電・漏電の危険性が非常に高くなります。
水が漏れ続けている状態では、床下の腐食や階下への漏水といった二次被害につながる恐れがあります。原因を探る前に、まずは水の供給を物理的に遮断しましょう。
「止水栓」の場所は、お使いの食洗機のタイプによって異なります。いざという時に見つけられないとパニックになりますので、以下の表を参考に探してみてください。
| タイプ | 止水栓の場所と形状(一般的な例) |
|---|---|
| 卓上型 (NP-TZ300, プチ食洗など) | キッチンの蛇口(水栓)の分岐部分 多くの場合は、現在使っている蛇口の根元に取り付けられた「分岐水栓」に小さなレバー(コック)が付いています。これを「閉」の方向に回してください。 |
| ビルトイン型 (NP-45MD9など) | シンク下の収納内部、または食洗機下の点検口 シンクの下の扉を開け、奥の方にある配管を確認してください。ハンドル式、またはマイナスドライバーで回すタイプの止水栓があります。分からない場合は、水道の元栓(メーターボックス内)を閉めるのが確実です。 |
パナソニックの公式サポートページでも、「異常発生時は電源スイッチを切り、コンセントから電源プラグを抜いて、給水栓(または水道の元栓)を閉めて、必ず販売店に点検をご依頼ください」と強く警告されています。(出典:パナソニック 食器洗い乾燥機(食洗機) サポート)
止水栓を閉めて水が止まったら、乾いた布で水を拭き取りながら、どこから水が出てきたのかを慎重に観察してください。もし「止水栓を閉めても水が止まらない」場合は、食洗機ではなく水道管や蛇口そのもののトラブルの可能性がありますので、食洗機の修理ではなく水道業者へ連絡が必要です。
注意:排水ポンプの音
水漏れエラーが出ている場合、安全装置が働いて「ブーン」という音と共に排水ポンプが動き続けることがあります。これは内部の水を外に出そうとする正常な動作ですが、空焚きや加熱を防ぐために、電源プラグを抜いて停止させてください。
卓上型の底から漏れる主な原因3選とチェック方法

キッチンのカウンターなどに後付けで設置する卓上型(据え置き型)の場合、底から水漏れする原因は主に以下の3つに絞られます。ご自身の状況と照らし合わせてみてください。
1. 排水経路の詰まり・汚れ(オーバーフロー)
意外と多いのが、残菜フィルターの下や排水口付近にヘドロ状の汚れが溜まり、水がうまく排水されずに庫内で溢れてしまうケースです。特に油汚れが冷えて固まると、排水経路を塞いでしまいます。また、水位センサーに汚れが付着すると、水が無いのに「ある」と判断したり、逆に水が満タンなのに「まだ足りない」と判断して給水を続け、溢れさせてしまうことがあります。
2. 排水ホースの破損・接続不良
本体の背面からシンクに向かって伸びている「排水ホース」を確認してみてください。長年使用していると、ホースが硬化して亀裂が入ったり、包丁や食器を落として穴が開いたりすることがあります。また、シンクに固定するための吸盤が外れてホースが暴れ、排水がシンクの外(床やカウンター)に撒き散らされているだけのケースもあります。ホースの折れ曲がりや、重いものが乗っていないかも確認しましょう。
3. 本体内部パッキンの劣化
卓上型の寿命目安は約5〜7年と言われています。(出典:テックマークジャパン株式会社『ビルトイン食洗機の寿命は約10年!』)
購入から5年以上経過している場合、本体の底面内部にあるドアパッキンやポンプ周りのゴム部品が経年劣化で硬くなり、ヒビ割れを起こしている可能性があります。この場合、本体の下からジワジワと水が染み出してくるのが特徴です。
「最近、食洗機の下にタオルを敷かないといけないくらい常に濡れている」という場合は、内部部品の限界を疑ったほうが良いでしょう。
購入から5年以上経過している場合、本体の底面内部にあるドアパッキンやポンプ周りのゴム部品が経年劣化で硬くなり、ヒビ割れを起こしている可能性があります。
ビルトイン型の底や床が濡れる原因と配管トラブル

システムキッチンに組み込まれているビルトイン型の場合、水漏れは「本体内部」か「床下の配管」のどちらかで発生しています。こちらは目に見えにくい場所でトラブルが進むため、発見が遅れがちです。「気づいた時には床のフローリングが変色していた」というケースも少なくありません。
最も多い原因は「経年劣化」です。ビルトイン食洗機の設計上の標準使用期間は約10年とされていますが、給排水ホースや接続部のパッキンはゴム製品のため、環境によってはそれより早く劣化することがあります。
ユーザーのリアルな声
- 「10年使ったPanasonicのビルトイン食洗機が急に水漏れして壊れた。エラー音が鳴り、ランプが沢山点滅した」
- 「水漏れは洗浄の終盤にのみ発生。床ではなく食洗機の下の隙間(ケコミ部分)から水が漏れ出てきている」
このように、ビルトイン型では「配管の継手(つぎて)の緩み」や「排水ホースのヒビ割れ」が原因で、本体の底面パネル(防水パン)に水が溜まり、そこから許容量を超えて溢れた水がキッチンの床に流れ出すパターンが多く見られます。特に、シンク下の収納を開けてみて、カビ臭いにおいがしたり、なんとなく湿気を感じたりする場合は、見えない場所での少量の水漏れが長く続いている配管トラブルの可能性が高いと言えます。
エラーコード「H21」やランプ点滅が示す意味

パナソニック製の食洗機をお使いの方で、水漏れと同時によく見かけるのが「H21」というエラーコード、あるいは「パワフル」「スピーディ」などのランプが激しく点滅する症状です。
この「H21」は、メーカーの定義では「溢水(いっすい)異常」つまり「水漏れを検知しました」というサインです。(出典:Panasonic よくあるご質問)
具体的には、食洗機の底面にある「水位センサー(漏水センサー)」やフロートスイッチが、本来水があってはいけない場所で水を検知したときに発動します。このセンサーが反応すると、食洗機はこれ以上水が溢れて部屋が水浸しになるのを防ぐため、強制的に給水を止め、排水ポンプをフル稼働させて機内の水を外に出そうとします。
しかし、ここで重要なのが、「本当に機械が壊れて水漏れしている場合」と「センサーが汚れている等の理由で誤作動している場合」があるということです。
「H21」が出たからといって、必ずしも機械の致命的な故障とは限りません。
センサー周りにヘドロ状の汚れが付着していたり、小さな虫が入り込んでいたりすることで誤反応を起こしているケースも多々あります。
故障ではない?洗剤や汚れによる誤検知の可能性

修理業者を呼ぶ前に、絶対に確認してほしいポイントがあります。それは「洗剤の使いすぎ」や「洗剤の種類間違い」による泡トラブルです。
あなたは最近、食洗機専用ではない「普通の台所用液体洗剤」を使ってしまったり、予洗いの洗剤を流しきれずに食洗機に入れたりしていませんか?あるいは、専用洗剤でも「汚れがひどいから」と規定量より多く入れすぎてしまっていませんか?
普通の洗剤に含まれる発泡成分により庫内が泡だらけになると、泡が水位センサーに触れてしまい、機械が「水位が異常に上がった!水漏れだ!」と勘違いして、エラー(H21など)を出すことが非常に多いのです。
また、庫内の汚れが長年蓄積している場合も要注意です。実際にユーザーの方からは、「溶けきれなかった洗剤のカスと油汚れがドロリと堆積し、これが原因でセンサーが誤反応していた」という報告もあります。泡立ちが原因であれば、庫内を一度空にして洗浄したり、時間を置いて泡が消えるのを待つことで、嘘のように直る可能性があります。
「修理に出すと数万円かかるけど、実は掃除だけで直った」「洗剤を変えたらエラーが出なくなった」というケースは山ほどあります。まずは「故障」と「誤検知」を見分けることが、無駄な出費を抑えるための鍵となります。
パナソニック食洗機の底の水漏れ対処法と修理費用

原因がある程度絞り込めたら、次は具体的な対処法を考えましょう。「自分で直せるなら直したい」と思うのが人情ですが、食洗機は「電気(100V)」と「水」を同時に扱う家電のため、無理なDIYには感電や火災のリスクも伴います。
ここでは、自分でできる安全なメンテナンス範囲と、プロに任せるべきライン、そして気になる修理費用の相場や買い替えの判断基準について、具体的な数字を交えて解説していきます。
自分で直せる?水位センサーと排水口の掃除手順

もしエラーの原因が「センサーの汚れ」や「排水詰まり」であれば、自分で掃除することで復旧できる可能性があります。特に卓上型をお使いの方は、以下の手順を試してみてください。
感電防止のため、作業前には必ずコンセントを抜いてください。
庫内の底にあるフィルターを取り外し、古歯ブラシなどで網目の詰まりをきれいに洗います。油汚れがひどい場合は、お湯と中性洗剤でしっかり落としましょう。
機種によっては、フィルターを外した奥に水位センサー(フロート)が見える場合があります。ここにヘドロ汚れや洗剤の溶け残りが付着していないか確認し、綿棒や柔らかい布で優しく拭き取ります。※無理に分解はしないでください。
汚れが取り除けたら、専用の「庫内クリーナー」を使用し、食器を入れずに「お手入れコース」などで空運転をして、内部の配管汚れをリセットします。
ビルトイン型の場合、センサーは本体のかなり奥まった場所(底面カバーの内側など)にあることが多く、分解しないと清掃できないケースが一般的です。
無理にねじを外して分解すると、水密性が保てなくなり、かえって水漏れを悪化させたり、メーカー保証の対象外になったりするため、表面から届く範囲の掃除に留めることを強くおすすめします。
無理に分解すると元に戻せなくなったり、メーカー保証の対象外になったりするため、表面から届く範囲の掃除に留めることをおすすめします。
パッキン交換やホース修理はDIY可能か?

インターネット上には「自分でパッキンを交換して直した」という動画やブログ記事も存在しますが、これらはあくまで自己責任のDIYです。
排水ホースの接続直し・交換程度であれば、DIY可能な範囲と言えるかもしれません。「ホースが少し抜けていた」「固定バンドが緩んでいた」という場合は、ホームセンターで適合するホースやバンドを買ってきて締め直すことで解決できます。
しかし、本体内部のパッキン交換やポンプ交換となると話は別です。パナソニックの食洗機は非常に複雑な構造をしており、パッキンを交換するためには本体を分解し、多くの配線や基盤を外す必要があります。組み立てに失敗してパッキンが正しく噛み合わないと、最悪の場合、内部で水漏れが発生して漏電し、発火事故を引き起こすリスクすらあります。
「部品代数千円で済ませたい」という気持ちは分かりますが、安全性と家族の命を考えると、内部に手を入れる作業は専門のプロに任せるのが賢明です。
業者修理の費用相場と年数別の判断基準

では、メーカーや専門業者に修理を依頼した場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。パナソニック製食洗機の水漏れ修理の一般的な相場は以下の通りです。
| 修理内容 | 費用相場(部品代・技術料・出張費込) |
|---|---|
| 排水ホース交換(軽微) | 約11,000円 〜 20,000円 |
| 水位センサー・コントローラー交換 | 約16,000円 〜 25,000円 |
| 内部パッキン・ポンプ交換(重度) | 約22,000円 〜 35,000円 |
多くのケースで、出張費を含めると約2万円〜3万5千円程度の出費になることが多いようです。ここで重要になるのが、「今使っている食洗機を何年使っているか」という判断基準です。
パナソニックでは、製品の機能を維持するために必要な部品(補修用性能部品)の保有期間を定めています。卓上式は製造打ち切り後6年、ビルトイン式は6〜10年(製品による)です。(出典:パナソニック 補修用性能部品の保有期間)
- 使用5年未満: 修理がおすすめ。まだ部品も豊富で、直せば長く使えます。
- 使用7年以上: 要検討。修理しても、経年劣化で別の場所(ヒーターやモーターなど)がすぐに壊れる可能性が高く、部品在庫がない場合もあります。
修理か買い替えか?寿命サインと損益分岐点

修理見積もりが3万円を超えた場合、あるいは使用年数が7年を超えている場合は、思い切って「買い替え」を選択する方が、長い目で見るとお得になるケースが多いです。
最新の食洗機は、7〜10年前のモデルに比べて「節水性能」や「省エネ性能」が格段に進化しています。また、古い機種をだましだまし修理しながら使い続けるよりも、電気代や水道代のランニングコストが下がり、結果的に元が取れることもあります。
買い替えの損益分岐点
修理費用が「新品購入価格の50%」を超えるなら、迷わず買い替えのサインと言われています。また、製造から10年経つとメーカー修理自体を断られるケースも増えてきます。
もし、そろそろ買い替え時かな…と迷われている方は、修理費用と新品価格を具体的に比較してみるのが良いでしょう。以下の記事では、パナソニック食洗機の修理費用の詳細なシミュレーションと、失敗しない買い替えタイミングについて詳しく解説しています。

水漏れ放置は危険!漏電や床腐食のリスク

「少し濡れる程度だし、タオルを敷いておけば使えるから大丈夫」と、水漏れを放置して使い続けるのは大変危険です。
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)も、長期使用製品の経年劣化による事故について注意喚起を行っています。水漏れが進行すると、機械内部の電子基板や配線に水がかかり、トラッキング現象による漏電やショート、最悪の場合は発火を引き起こす可能性があります。(出典:NITE 使用期間10年を目安に点検を受けましょう)
また、ビルトイン型の場合、気づかないうちに床下に水が回り、床材を腐らせたり、マンションなどの集合住宅であれば階下への水漏れトラブル(高額な損害賠償問題)に発展したりすることも考えられます。
特に賃貸住宅にお住まいの場合、水漏れを放置して床を腐らせてしまうと、退去時に高額な修繕費用を請求されるリスクもあります。
たかが水漏れと侮らず、異常を感じたらすぐに使用を中止してください。
パナソニック食洗機の水漏れに関するよくある質問

最後に、水漏れトラブルでお困りの方からよく寄せられる質問をまとめました。
- 水漏れエラー(H21など)が消えない時のリセット方法は?
-
一時的なセンサーの誤作動(ノイズなど)であれば、リセットで直ることがあります。一般的なリセット方法は、「電源プラグを抜き、30分〜1時間ほど放置してから再度差し込む」ことです。これにより基盤のメモリがリセットされ、エラーが消えることがあります。それでもエラーが消えない、またはすぐに再発する場合は、内部の物理的な故障の可能性が高いです。
- 少量にじむ程度なら使い続けてもいい?
-
おすすめできません。少量の水漏れは、パッキンの劣化や亀裂の初期症状です。食洗機は動作中に高温のお湯と高い水圧を使います。ある日突然亀裂が広がり、大量の熱湯が噴き出す危険がありますので、早めの修理か買い替えを検討してください。
- 賃貸備え付けのビルトイン食洗機が漏れたら?
-
賃貸物件に最初から付いていたビルトイン食洗機の場合、設備の一部とみなされ、修理費用は貸主(大家さんや管理会社)の負担になるのが一般的です。勝手に修理業者を呼ばず、まずは管理会社へ連絡しましょう。ただし、ユーザーの過失(掃除不足による詰まりや無理な使い方)と判断された場合は自己負担になることもあります。
- 買い替えのおすすめ機種は?
-
現在パナソニックをお使いなら、設置性が同じパナソニックの後継機を選ぶのが最も工事費を抑えられます。卓上型なら「NP-TZ300」などのTZシリーズやTHシリーズ、ビルトインなら既存のサイズ(深型か浅型か)を確認して適合するモデルを選びましょう。
まとめ:パナソニック食洗機の底の水漏れは早めの対処を

食洗機の底からの水漏れは、突然起こると本当に困ってしまいますが、冷静に対処すれば被害を最小限に抑えられます。
- まずは止水栓を閉めて電源を切り、被害の拡大を防ぐ。
- 卓上型なら排水詰まりやホース、ビルトイン型なら配管劣化を疑う。
- 洗剤の使いすぎや汚れによる「誤検知」の可能性もチェックする。
- 使用7年以上で修理代が高額なら、買い替えの方が経済的かつ安全。
毎日使う家電だからこそ、不具合を放置せずに早めに対処して、快適なキッチンライフを取り戻してくださいね。
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