こんにちは。パワーツールラボ運営者 TAKAです。
毎日使う日立の掃除機、ある日突然ヘッドのブラシが回らなくなったり、「ガラガラ」と嫌な異音がしたりすることはありませんか。
生活必需品だからこそすぐに直したい。そう思ってメーカーの修理価格を調べてみると、なんとヘッドごとの交換で1万5千円から2万円近くかかると知って、思わず画面を二度見して驚愕してしまうんですよね。「本体を買った時の値段とそんなに変わらないじゃないか…」と。
それなら自分で直そうとドライバーを手に取ってみても、どこから開ければいいのか分からなかったり、うっかりカバーを開けた瞬間に小さな部品が「カラン!」と弾け飛んで元に戻せなくなったりと、日立のヘッド分解は一筋縄ではいきません。特にあの「銀色の玉」には泣かされた方も多いはずです。
実は、日立公式からは一般向けの分解図は公開されていませんが、構造のパターンと「ある重要なコツ」さえ押さえておけば、自分でメンテナンスすることは十分に可能です。
この記事では、多くのユーザーを悩ませる「隠しネジの位置」から、最難関と言われる「飛び出したバネと銀色の玉の戻し方」まで、まるで分解図を見ているかのように詳しく解説していきます。
- 日立掃除機ヘッドの内部構造とパーツ名称の図解
- あなたの機種に適合するヘッド型番と市場価格リスト
- 分解前に試すべきリフトストップスイッチの秘密
- 【最重要】飛び散ったバネと銀色の玉を簡単に戻す裏技
日立掃除機ヘッド分解図と内部構造|型番別の適合一覧

まず最初に、いくらインターネット上を探し回っても、日立の公式サイトから「ヘッドの分解図」が見つからない理由と、実際の内部構造について整理しておきましょう。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」ではありませんが、複雑な内部構造を理解せずにドライバーを握るのは、地図を持たずに迷路に入るようなものです。まずは全体像を把握しましょう。
日立公式に分解図はない?ヘッドの基本構造とパーツ名称を解説

結論からはっきり申し上げますと、日立グローバルライフソリューションズ株式会社の公式サイトからは、一般消費者向けの「ヘッド分解図」や「詳細なパーツリスト」は一切公開されていません。
「不親切だなあ」と感じるかもしれませんが、これはメーカーなりの安全配慮によるものです。ヘッド内部には、毎分数千回転する高速なDCモーターや制御基板、さらには18V〜25Vといった高い電圧がかかる配線が所狭しと詰め込まれています。知識のないまま安易に分解を行うと、配線の挟み込みによる発火事故や、感電、怪我につながるリスクが非常に高いためです。
実際、製品評価技術基盤機構(NITE)などの公的機関でも、掃除機の不適切な取り扱いや経年劣化による発火事故について注意喚起が行われています。そのため、メーカーとしては原則として「アッセンブリー(ヘッド丸ごと)交換」または「メーカー修理」を正規の対応ルートとしているのです。
(出典:独立行政法人製品評価技術基盤機構『大掃除は「整理・整頓・セーフティ」!』)
しかし、保証期間(通常1年)を過ぎてから故障し、高額な修理見積もりを前に途方に暮れている方も多いのが現実です。そこで、エンジニアリングの観点から解析した、一般的な「パワフルスマートヘッド」等の内部構成要素を文章で図解します。
- アッパーカバー(ハウジング):いわゆる外装プラスチックです。見えるネジだけでなく、巧妙に隠された「隠しネジ」や、プラスチックの弾性を利用した「強力な爪(スナップフィット)」で固定されています。
- DCモーターユニット:回転ブラシを回すための強力な心臓部です。ヘッドの重量バランスを保つため、中心軸に近い位置に配置されています。
- 駆動伝達機構(コグベルト):モーターの回転力をブラシに伝えるゴム製の歯付きベルトです。異物が噛み込んで過度な負荷がかかった際、モーターが焼き付く前にこのベルトが切れることで、高価なモーターを守る「ヒューズ」のような役割も果たします。
- 回転ブラシ(ロータリーブラシ):唯一、ユーザーが工具なしで着脱・水洗いできるパーツです。
- 安全装置(リフトストップスイッチ):今回の修理における最重要ポイントです。ヘッドが床から離れたことを物理的に検知し、回転を強制停止させるスイッチです。
- 可動機構(ネック):パイプとの接続部分です。ここには、分解時に弾け飛ぶ「銀色の玉」や「微小なバネ」が潜んでいます。
日立のヘッドは単なる「ゴミの吸い込み口」ではなく、独立したモーターと制御回路を持つ「精密電気機器」です。この認識をしっかりと持って作業にあたってください。
あなたの機種はどれ?掃除機本体とヘッド型番の適合対応表

「分解して直らなかったら、諦めて新しいヘッドを買おう」と考えている方もいるかもしれません。しかし、ここで最大の落とし穴となるのが「適合確認の複雑さ」です。
日立の掃除機は、掃除機本体の型番(例:PV-BH900H)とは別に、ヘッド自体にも固有の部品型番(例:D-DP25)が割り振られています。しかも厄介なことに、見た目が全く同じ形状であっても、本体カラー(シャンパンゴールド、ルビーレッドなど)に合わせて末尾の品番が異なり、内部の電圧仕様や電気的な接点位置が違うため、流用ができないケースが多々あります。
「似ているからこれでいいや」と中古品を買って失敗しないよう、主要なモデルの対応関係と、新品を購入した場合の市場価格目安を以下の表にまとめました。
| 本体シリーズ / 代表機種 | 適合ヘッド型番 (部品番号) | 特徴・備考 | 実勢価格目安 (税込) |
|---|---|---|---|
| PV-BFH900, PV-BH900G | D-DP15 (PV-BFH900-010 他) | 「パワフルスマートヘッド」。LEDライト搭載。在庫が少なく価格が高騰している傾向があります。 | 約 19,800円 〜 22,000円 |
| PV-BH900H, PV-B550E8 | D-DP25 (PV-BH900H-015 他) | D-DP15の後継形状。比較的入手しやすいモデルです。 | 約 16,500円 |
| PV-BL2H, PV-BL1H | D-DP22 (PV-BL2H-008) | 「ラクかるスティック」用。軽量化された小型モデルです。 | 約 11,880円 |
| PV-BH900J | D-DP28 (PV-BH900J-015) | 「ごみくっきりライト」(緑色LED)を搭載した新型モデル。 | 約 16,500円 |
| CV-KP300M (キャニスター) | D-AP56 | 紙パック式などのキャニスター(コード付き) 掃除機用パワーヘッド。 | 約 16,000円 〜 |
価格についての注意点
表を見て驚かれた方も多いと思いますが、ヘッド単体で本体価格の20%〜40%を占めるほど高額です。例えば2万円あれば、他社の安価なスティック掃除機が新品で買えてしまいます。だからこそ、まずはダメ元でも「自己修理」を試みる価値があるのです。
回転ブラシが回らない原因は?モーターと駆動ベルトの仕組み

ユーザーから最も多く寄せられるトラブルが、「電源を入れても吸引はするが、ヘッドのブラシだけが回らない」という症状です。これには大きく分けて「保護機能による一時的な停止」と「物理的な故障」の2パターンが存在します。
1. 保護制御による一時停止(故障ではありません)
日立のパワーヘッドには、モーターの焼損を防ぐための賢い安全回路が組み込まれています。毛足の長いカーペットを掃除したり、回転ブラシにタオルや靴下が巻き込まれたりしてモーターに過大な負荷がかかると、電流値の上昇を検知して自動的に通電を遮断します。
ここで重要なのは、このロック解除には「十分な冷却時間」が必要だということです。異物を取り除いてすぐにスイッチを入れても、まだ安全装置が働いていて動きません。まずは電源プラグを抜き(コードレス機の場合はスイッチを切り)、約1時間ほど放置してモーターや回路の熱が冷めるのを待ってください。
2. 物理的・電気的な故障
1時間以上放置しても、異物を完全に除去してもブラシが回らない場合、残念ながら以下の物理的な破損が疑われます。
- 駆動ベルトの破断:スイッチを入れた時、モーターの「ウィーン」という回転音だけが空しく響き、ブラシが回らない場合はこれです。ゴムベルトが経年劣化や負荷で切れています。
- モーター軸受けの溶解:これが一番厄介で深刻な故障です。髪の毛やホコリが軸受け部分に入り込み、その摩擦熱でプラスチックの筐体がドロドロに溶けてしまう現象です。こうなるとモーターの軸がズレてしまい、ベルトが掛からなくなります。
- 配線の断線:ヘッドを左右に振る「首振り部分」は配線が常に動いているため、金属疲労で内部断線することがあります。
特に、軸受けが溶けてしまっている場合は、DIY修理の難易度が跳ね上がります。修理すべきか買い替えるべきかの「損益分岐点」については、私が実際に検証した以下の記事で詳しく解説していますので、判断に迷う方はぜひご覧ください。
詳しくは実際に試したこちらの記事をご覧ください。

分解前に確認すべき「リフトストップスイッチ」と保護装置

「ドライバーでネジを外す前に、これだけは絶対にやってみて!」と私が声を大にして言いたいのが、リフトストップスイッチの徹底清掃です。
先ほども少し触れましたが、日立のヘッドには、安全のために「ヘッドを床から浮かせると回転ブラシが自動的に停止する」機能が備わっています。これを検知しているのが、ヘッド底面の車輪(ホイール)の付け根付近や後方に配置された、小さなマイクロスイッチや検知レバーです。
ここが最大の盲点!
このスイッチ周辺は床のゴミに一番近い場所です。ここに綿埃や微細な砂利が詰まると、ヘッドを床についてもスイッチが押し込まれず、「まだ空中に浮いている」と誤検知してしまいます。その結果、モーター自体は元気なのに、回路がブレーキをかけ続けて動かないのです。分解のリスクを冒す前に、車輪の隙間やスイッチとおぼしき突起の周辺を、爪楊枝やエアダスター、ピンセットを使って徹底的に掃除してみてください。「えっ、これだけで直った!」というケースが本当に多いのです。これはメーカー保証を維持したままできる、最も有効なトラブルシューティングです。
上記のスイッチ清掃を試す際は、車輪の隙間やスイッチとおぼしき突起の周辺を、爪楊枝やエアダスター、ピンセットを使って徹底的に掃除してみてください。
自己責任のリスク解説と必要な工具・準備物リスト

ここから先の分解手順は、メーカーが推奨していない、いわゆる「禁断の領域」です。実行にあたっては、以下のリスクを深く理解し、全て自己責任で行う覚悟が必要です。
- メーカー保証の喪失:ネジ山についた微細なドライバー痕や、内部シールの開封痕は、プロのサービスマンが見れば一発でバレます。一度でも分解すると、保証期間内であっても有償修理、あるいは修理受付自体を拒否される可能性があります。
- 発火・感電の危険性:組み立て時に配線を挟み込むと、被覆が破れてショートし、発火事故につながる恐れがあります。
- 部品紛失による復元不能:特に「銀色の玉」と「バネ」を紛失すると、ヘッドの首振りが機能しなくなり、事実上の全損となります。
ご自身の家電製品に対する保証規定については、国民生活センターのQ&Aなども参考にしてください。
(出典:独立行政法人国民生活センター『保証期間内なのに家電製品の無償修理を断られた!』)
分解修理に必要な「三種の神器」+α
リスクを最小限に抑え、成功率を高めるためには、適切な道具の準備が不可欠です。100円ショップの工具ではなく、精度の高いものを用意してください。
- プラスドライバー(JIS規格 #2):メインのネジ用です。サイズが合わないとネジ山を舐めて詰みます。
- 精密マイナスドライバー:カバーの爪(スナップフィット)を外したり、軸受けのキャップをこじ開けるのに使います。
- ラジオペンチ・ピンセット:絡まった毛の除去や、微細なバネをつまんで所定の位置に戻す作業に必須です。
- 【最重要】高粘度のグリス:これが今回の修理におけるキラーアイテムです。シリコングリスや、ミニ四駆用などの樹脂用グリスを用意してください。これは潤滑のためではありません。「銀色の玉」を粘度で貼り付けて固定するための「接着剤代わり」として使います。これがあるかないかで、難易度が天と地ほど変わります。
日立掃除機ヘッド分解図を元にした修理手順とバネの戻し方

ここからは、いよいよ実際の分解手順を解説していきます。メーカー公式の図面がない中で、多くのユーザーが最初の段階でつまずくポイントや、最大の難所である「バネと銀色の玉」の戻し方を中心に、現場のノウハウを包み隠さず公開します。
構造を理解せずに進めると、後戻りできない状態になるリスクがあります。各工程を焦らず、一つひとつ確認しながら進めてください。
実践!ヘッドカバーの開け方と隠しネジの特定位置

それでは、実際の分解作業に入っていきましょう。多くのチャレンジャーが最初につまずくのが「ネジを全部外したはずなのに、なぜかカバーが開かない」という問題です。
モデル(D-DP15、D-DP22等)によって細部は異なりますが、基本的な攻略ルートは共通しています。以下の手順で慎重に進めてください。
まずは取扱説明書通りのお手入れ手順で、ヘッド裏面のレバーを操作して回転ブラシを抜き取ります。
裏面に見えているプラスネジ(通常4〜6本)を全て外します。場所によってネジの長さが違うことがあるので、外した位置通りに並べておくか、段ボールに図を描いて刺しておくと安心です。
最近のモデルでは減りましたが、ゴム足の下やシールの裏にネジが隠されている場合があります。
ここが最大のコツです。ヘッドを裏返し、パイプ接続部を手前にして見た時、一般的に「右側」にはロック用の爪がない構造になっています。対して左側には深い差し込み式の爪があります。したがって、爪のない「右側」の隙間にマイナスドライバーや指をかけ、右側からガバッと持ち上げるように開き、その角度を利用して左側の爪をスライドさせるように外すのが正解ルートです。
「バキッ」と音がしてプラスチックが割れそうな手応えに恐怖を感じると思いますが、爪の位置関係さえ理解していれば大丈夫です。ただし、絶対に勢いよく開けないでください。次の章で解説する「例のパーツ」が部屋の隅まで飛んでいきます。
【最重要】飛び出した「バネ」と「銀色の玉」の正しい戻し方

さあ、ここが本記事のハイライトであり、多くのユーザーが絶望し、検索してこの記事にたどり着く原因となった「魔の関門」です。
カバーを開けた瞬間、「カラン!」という乾いた音と共に転がり落ちてきた直径数ミリの銀色の玉(スチールボール)と、小さなバネ。これらが元々どこに収まっていたのか、どうやって戻せばいいのか、パズルゲームのように悩んでしまいますよね。
この2つの部品は、ヘッドのネック部分がスムーズに動くための「ベアリング(ピボット)」の役割と、リフトストップスイッチを作動させるための反発力を生む重要なパーツです。これらを戻さずに閉じてしまうと、ヘッドはグラグラになり、ブラシも二度と回りません。
銀色の玉とバネの定位置(PV-BF700 / D-DP15等の例)
機種により微差はありますが、基本的にはヘッド後方の「車輪(ホイール)ユニット」の内部に格納されています。
- 銀色の玉:車輪パーツの左側(または片側)にある「U字型の溝」やポケット。ここがアームの支点となります。
- バネ:車輪パーツの右側(または反対側)にある小さな突起。これがアームを押し戻す力を生み出します。
組み立て成功率を100倍にする「グリスの裏技」
最大の問題は、これらを所定の位置に乗せても、カバーを閉めるためにヘッドを傾けたり動かしたりすると、重力ですぐにポロリと落ちてしまうことです。人間の手は2本しかありません。バネを押さえながら、玉を押さえ、カバーを閉める…これは物理的に不可能です。
そこで役立つのが、準備物で紹介した「高粘度グリス」です。
魔法の接着テクニック
玉とバネが入る溝に、少し多めにたっぷりとグリスを塗ってください。そして、その粘着力を利用して、玉とバネを「貼り付ける」のです。これだけで、ヘッドを逆さまにしても部品が落ちなくなります。この一工夫があるだけで、イライラして投げ出したくなる組み立て作業が、嘘のようにスムーズに進みます。まさにプロも使うキラーコンテンツ級のノウハウです。
異音や絡まりを解消!内部清掃とメンテナンスのポイント

無事に構造を理解し、部品の場所もわかったら、カバーを閉じる前に徹底的なお掃除タイムです。「分解してよかった!」と思えるよう、新品同様の性能を取り戻しましょう。
- 回転ブラシ軸受けの清掃(緑色のパーツ周辺)
回転ブラシの両端、特にベルトがかかるプーリーと軸受け(緑色の丸いパーツ等)の間をよく見てください。ここには、微細な髪の毛やペットの毛が驚くほど強固に、フェルト状に固まって巻き付いていることが多いです。これらは外からは見えませんが、強力なブレーキとなりモーターの寿命を縮めています。カッターナイフやラジオペンチを使い、軸を傷つけないように慎重に切断・除去してください。ここを綺麗にするだけで、「ウィーン」という苦しげな音が消え、軽快な回転音が戻ります。 - モーター軸とプーリーの溝掃除
モーター側の金属軸(ピニオンギア)や、ベルトがかかるプーリーの溝に、黒いゴムのカスやホコリが詰まっていませんか?溝が埋まるとベルトが滑りやすくなり、力が伝わりません。爪楊枝などで溝をさらって除去しましょう。 - 車輪軸(シャフト)のメンテナンス
ヘッド底面の小さなタイヤも、髪の毛が絡まると回らなくなり、引きずってフローリングを傷つける原因になります。可能な範囲で精密ドライバーを使い、タイヤを軸から外して清掃します。仕上げにシリコンスプレーをごく少量塗布すると滑りが良くなりますが、床が滑りやすくならないよう塗布量には細心の注意を払ってください。
逆手順で組み立てる際のコツと動作確認のチェック項目

清掃が終わったら、元通りに組み立てるプロセスに移ります。実は分解よりも組み立ての方が難易度が高いケースが多いのです。
配線の取り回し(ケーブルマネジメント)
モーターやスイッチから伸びる配線を、元の「溝(ケーブルガイド)」に正確に収めることが最も重要です。
配線がガイドから浮いている状態でカバーを無理に閉じようとすると、配線を挟み込んで断線させたり、被覆を破ってショートさせたりする原因になります。指でなぞって、配線が飛び出していないか入念にチェックしてください。
最終動作確認チェックリスト
ネジを完全に締め込む前に、以下の項目を確認します。
- 車輪のクリック音:車輪を手で押し込んだ時、リフトストップスイッチが「カチッ」と鳴りますか?(音がしない場合、バネの位置がズレています)
- 首振りのスムーズさ:ネックを動かして、引っかかりやガリガリした感触はありませんか?(銀色の玉が脱落している可能性があります)
- 一瞬の通電テスト:仮組み状態で本体に接続し(手や髪を巻き込まないよう細心の注意を払って)、一瞬だけスイッチを入れてブラシが回転するか確認します。
修理不能なら買い替えを!純正ヘッド購入の判断基準

ここまで分解・清掃を試みて、もし内部で以下のような状態が確認された場合は、残念ながらDIYでの復活は不可能です。
- モーター周辺のプラスチックが熱でドロドロに溶けて変形している。
- モーター自体から強烈な焦げ臭いにおいがする。
- 電子基板が黒く焼けている、または水濡れによるサビがある。
これらの場合、無理に使うと発火のリスクがあるため、潔く諦めて「ヘッドごとの交換(買い替え)」を検討してください。
「高いから本体ごと買い替えようかな…」と迷うところですが、5万円〜8万円する最新の掃除機を買うよりは、1万5千円〜2万円でヘッドだけ新品にするほうが、コストパフォーマンスは圧倒的に高いです。新品のヘッドになれば、ブラシの毛のコシやゴムブレードの柔軟性が復活し、吸い込み力も購入当初のレベルまで劇的に回復します。
購入の際は、Amazonや楽天の検索結果を鵜呑みにせず、必ずご自身の「本体型番」を元に適合を確認してください。特に「返品不可」の商品が多いため、型番の「-N」「-R」などの色コードまで含めた完全一致を目指すべきです。
在庫確認や純正部品の購入は、公式のパーツショップが確実です。
(出典:日立の家電品オンラインストア パーツショップ)
日立掃除機ヘッド分解図に関するよくある質問

- 分解するとメーカー保証はどうなりますか?
原則として保証対象外となります。メーカーの保証規定において、不当な修理や改造による故障は保証の限りではないと明記されています。ネジの傷などはプロが見れば一目瞭然ですので、保証期間内であれば、まずは分解せずにメーカー修理を依頼することを強くお勧めします。
- ヘッドの回転ブラシだけ購入することはできますか?
はい、可能です。回転ブラシ(ロータリーブラシ)は消耗品として扱われており、部品単体での販売が行われています。価格は2,000円〜4,000円程度です。ブラシの毛が摩耗して短くなっていたり、汚れがひどい場合は、ヘッドごとではなくブラシのみの交換で済む場合もあります。
- 駆動ベルトの規格や互換品はどこで買えますか?
日立公式として駆動ベルト単体の販売は行われていません。メーカーはベルト交換が必要な場合はヘッドアッセンブリー(丸ごと)の交換を推奨しています。ネット通販などでサイズが近い汎用ベルトが売られていることがありますが、歯のピッチや長さが完全に一致しないとすぐに切れたり滑ったりするため、選定の難易度は非常に高いです。
- 修理しても直らない場合、本体の故障でしょうか?
その可能性があります。ヘッドが回らない原因が、ヘッド側ではなく本体の制御基板や、本体からヘッドに電気を送る接点(端子)にある場合も考えられます。確認方法として、延長管を外してヘッドを本体に直接接続してみるのが有効です。これで回るなら延長管の断線、回らなければ本体かヘッドの故障と切り分けられます。
まとめ:日立掃除機ヘッド分解図を理解して安全にメンテナンスを

日立の掃除機ヘッドは、高い清掃能力を実現するために複雑かつ精密なメカニズムを有しています。公式な分解図が公開されていない中でのDIY修理は、「暗闇を手探りで歩く」ようなリスクを伴う行為です。
- 公式分解図はないが、構造はある程度共通している。
- 分解する前に、車輪周りの「リフトストップスイッチ」の清掃を必ず試す。
- 分解時に飛び出す「銀色の玉とバネ」は、グリスで貼り付けて戻すのが正解。
- モーター軸受けが熱で溶けていたら、諦めてヘッドを買い替えるのが安全かつ経済的。
「自分で直せた!」という達成感と、浮いた数万円の修理代で食べる美味しいご飯は格別ですよね。
しかし、少しでも「自分には難しそうだな」「危険だな」と感じたら、勇気を持って引き返すのも立派な判断です。無理をして事故を起こしては元も子もありません。
この記事の情報が、あなたの愛用の掃除機を長く使い続けたいと願う気持ちの助けになれば、これ以上嬉しいことはありません。

